70年前の古民家再生
昔ながらの田の字造りの家、和室が4部屋並んで縁側のあるおうちで家自体は大きい家になります。
普段はほぼ使わない部屋が多く、普段使う部屋は6帖1間という今の住宅事情から考えるともったいない使い方をしています。
70年以上経っているため、断熱材はなく、バリアフリーにもなっていません。
農家の家の為、食事・休憩を作業の合間に行うため土間にキッチン・ダイニングを作っていました。
生活の仕方も変わったため、バリアフリーを中心にリノベーションしました。
70年前のいいものは残し、構造・断熱の補強 無理のないデザインにしました。
before
昔のキッチンは、農作業の合間に簡単に休憩、食事を済ますことができるように土間にキッチンとダイニングを置くタイプが多く。
便利な面もありますが、床が土間の為、冬は寒く雨の日は湿気がひどい
段差も多く生活がしずらくなってきました。
after
昔の土間のいい部分を残し半農半居で仕上げました。
ダイニングは土間の為靴のまま休憩食事は簡単に済ますことができ、段差も15センチ程度に抑え上がりやすくしました。
以前のキッチンがあった場所は裏が竹藪のなっていて石垣で土留めしてあり、雨の日は湿気がひどく今回の改装で湿気対策をしてから、土留めの直し基礎工事を行いました。
キッチンから続く渡り土間と6帖の居間
物も多く、段差もありましたので活用がうまくできない間取りになっていました。今回土間をなくし居間を広げ、楽に2階に上がれるようにしました。
現状は外にお風呂があるためお風呂に入るのに外に出る必要があり、とても不便した。
キッチンの位置を対面式に変えて裏側にカップボードを置く配置に変更
家を建てた70年前は囲炉裏だったため、梁がいぶされ黒くなっていましたので、梁にえごまの油を塗って仕上げました。
船底天井は断熱材を入れ杉の羽目板仕上げになっています。
土間の部分に床を張り縦長の9帖ほどのリビングに変え、階段との境を表側をテレビをつけれるようにして裏側を収納にしました。
壁は真壁仕上げにして和漆喰を塗っています、床のタモ材との相性よく仕上がっています。
キッチンからお風呂・寝室をつなぎ動線よく設計しました。
リフォーム後
今回の家は暗いからいい落ち着く家と思い作りました。
家の中がすべて明るいのではなく暗いところ明るいところを作ることで、落ち着く空間ができます。
築70年ということもあり、今風に変えすぎると住む方に負担が出る可能性もありますので、少しだけ手を加え不便を便利に楽しく暮らせるようにリノベーションしました。